「二月の勝者 -絶対合格の教室-」に学ぶ中学受験の現実

ライフハック

マンガの冒頭、「君達が合格できたのは、父親の『経済力』そして、母親の『狂気』」と言い放つセリフから始まります。
これ、あながちデフォルメでも無く、80%くらいは頷かざるを得ません。友達が受験するって言ってるからうちの子も、などというお気楽な気持ちで取り組むのであれば地獄が待っています。中学受験は家族全員の確固たる覚悟が必要です。

はまちゃん
はまちゃん

中学受験って大変そうだね

はまぐりん
はまぐりん

本人の頑張りだけでなく家族全員の協力が必要だよ

はじめに

ドラマ「二月の勝者 -絶対合格の教室-」が10/16(土)から放送スタートしました。元はビックコミックスピリッツの連載漫画で、中学受験をテーマにした内容です。2021年10月現在で13巻まで出ています。

私自身が中学受験を経験しているのと、子供二人も同じく中学受験させました。また私が長年副業で取り組んできた塾講師の経験も踏まえ中学受験の現実をご紹介していきます。

中学受験の現実

1.中学受験で第一志望に合格できない人は7割


想像よりも合格しづらいのが現実です。皆が第一志望にしたいような人気校は軽く倍率3倍を超えます。
小学3年生から塾に大量の資金を投入して、かつ親が全力で勉強を見たとしても、第一志望に合格できるのは3人に1人程度です。決して「努力をすれば必ず報われる」というような甘い世界ではありません。

2.中学受験でかかる費用は3年間で400万円

受験費用
大手進学塾の月謝の目安は学年×1万円程度です。
小学4年生:4万円
・小学5年生:5万円
・小学6年生:6万円

これに加えて、春期講習、夏期講習といった長期休みの間の講習費用が発生します。
さらに6年生にもなれば夏期合宿や正月特訓、学校別対策講座、模試の受験、過去問題集の準備などオプションが増えて塾にかかわる費用はうなぎのぼりです。

そして忘れてはならないのが受験料で、1校につき2万円~3万円、複数校受けることになるので10~20万円はかかります。
またその後の第一志望校発表待ちで他の合格校の入学金納入期限までに払わないとならないという事態が起きることも十分あり得ます。これが数十万円、第一志望不合格の場合のいわゆる保険ということになります。

もちろん入学後の制服の費用や学校指定の教材、修学旅行費、さらには中高一貫校であったとしても高校に上がるときは入学金が必要になります。

中学受験でかかる費用は3年間の総額で約400万円にも及び、公立中学に進学する子の13倍の費用がかかると言われています。
ちなみに我が家では、妻はパート、自分は副業もやってなんとかしのぎました。

3.子供のサポートが想像以上に必要


塾のペースに付いていくためには日頃の勉強を親がサポートする必要があります。
授業の予習・復習、テストの対策や解き直し、計算ドリルや漢字ドリルの進捗管理などなど、各科目の勉強スケジュールを立て、きちんと把握した上でうまく子供のモチベーションを維持しながらコントロールする必要があります。もはやプロジェクトマネジメントの領域です。

勉強面以外にも長時間塾に缶詰めになるのでお弁当を用意、塾への送迎、テキストの管理(特にSAPIXでは授業で毎回プリントが配られるため1年も経てば段ボール箱数箱にもなります)なども必要です。
さらには塾の保護者会や面談の参加、そして志望校を決める上での学校説明会の参加、子供を学校見学に連れて行くということも必要です。
このように、もはや子供の受験中心の生活になるということを覚悟してください。

ちなみに我が家では受験間際には夕飯を食べながらコアプラス(理科、社会の総合問題集)の問題を口頭で出して勉強するというような極限状態でした。

4.中学受験の勉強はハイレベル


仮に難関大学を卒業している親であっても偏差値の高い学校の入試問題では相当手こずります。算数は○○算といった解き方や考え方がひクセ、ふたクセあり、悩むことが多いでしょう。さらには、他校との差をつけるため、学校側も入試問題のレベルを年々上げてきている傾向にあります。また、昔のような暗記問題だけではなく、資料や文章を読み取ってそこから思考した上で解かねばならない問題も多く出題されます。
もはや小学校で習う内容では全く太刀打ちできませんので中学受験に特化した学習を進めなくてはなりません。

また注意しなくてはならないのは、これは御三家と言われるような偏差値最高峰の学校に限った話ではなく、四谷大塚基準の偏差値で45-50の学校でも当てはまります。
「うちの子はほどほどのところで、どこか良さそうな学校があればいいです」なんて言っている場合ではありません。バリバリの中学受験対策をしないと合格は勝ち取れません。作戦を誤れば普通に1校も受からず全滅というのは十分あり得ます。

5.親にも子にもメンタル的な負荷が相当かかる


子供にとっては毎週のテストで順位をつけられたり、塾の授業で当てられて答えられず先生に詰められたり、変な回答をして友達に笑われたりと、あらゆるプレッシャーがあり、それがストレスにつながります。また親にとっては思ったように子供の学習スケジュールが進まないとか、成績が上がらない、子供のやる気が出ない、資金はどうやって用意しよう、などなど親なりの悩みがつきません。受験本番間際には、ここまで頑張ったのに全滅してしまったらどうしようという不安な気持ちでいっぱいになります。体力だけでなく、絶大な精神力も必要になります。

ちなみに我が家では、身の丈に合った第一志望校を選定し、滑り止めも併願することで精神的な安定も保ちつつ、本番直前にはより学習効果の高い勉強に絞ることでなんとか二人とも第一志望に合格することができました。

まとめ

中学受験はかなり特殊な世界です。生半可な覚悟では乗り越えられません。
中途半端な気持ちで参戦すると親も子も傷ついて終わり、みたいな悲しい現実が待っています。

  1. 中学受験で第一志望に合格できない人は7割
  2. 中学受験でかかる費用は3年間で400万円
  3. 子供のサポートが想像以上に必要
  4. 中学受験の勉強はハイレベル
  5. 親にも子にもメンタル的な負荷が相当かかる

今回は中学受験のネガティブな内容を中心に書いてしまいましたが、次回は「それでも中学受験をする理由」についてご紹介したいと思います。乞うご期待!

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