2021/5/1午前中に続き、先日の10/7夜にもまた大きな地震がありました。
地震発生直後、ニュースで「津波の心配はありません」と放送されますよね。
あれ?津波が起きる時と起きない時って何が違うんだっけ?ということで改めて整理しました。
津波が発生する状況
ざっくり言うと、
・震源が深い(60~80km以上)なら津波は起きない。震源が浅いと起きる。
→太平洋プレート(沈み込む側のプレート)の奥深くなら津波は起きない。
→北米プレートが起因であれば津波になりやすい。
・マグニチュードが大きいほど津波は起きやすい。(マグニチュード6.5以上)
東日本大震災と2021/5/1に発生した地震の違い
2021/5/1 午前10時27分に東北地方で震度5強の地震が発生しました。
東日本大震災は、マグニチュード9.0、震源の深さは24kmでした。
一方今回は、マグニチュード6.8、震源の深さは51kmでした。
太平洋プレートは沈み込むように動いており、それに伴い北米プレートが引き込まれます。境界に力がたまっていき限界に達すると反発して跳ね上がるようにして大きな地震が発生します。
震源が浅いほど津波が起きやすく、沈み込む奥底で発生した場合は津波とはなりません。
津波が起きるか起きないかはこのような違いがあるんですね。
※5/1の午後になって今回の地震について気象庁から発表がありました。今回は境界部分で発生しておりマグニチュードがもっと大きければ津波が発生した可能性もあったとのこと。「地震の規模や震源の深さから考えて、津波が発生するかどうかギリギリの地震だった」との説明がありました。
ちなみに従来は、地震の震源や規模によってあらかじめ十数万のパターンで計算しておきデータベース化しておいていざ起きたらどのパターンに合致するかを取り出して津波が起きるか判断していたそうです。
地震発生後、一から計算してたら間に合わないのでこのような仕組みにしていたとのこと。
一方、2016年くらいからは海底の観測網も使用して地震や津波を観測しているそうです。
地震津波観測網
防災科学研究所より引用(下図①,②)
https://www.seafloor.bosai.go.jp/S-net/
①観測網の構成
全長800kmのケーブルに観測装置が25台接続されていて、これが1セットになっています。
②日本海溝海底地震津波観測網
千葉沖から東北、北海道南部にかけてこの観測網が6セット設置されているんですね。
こんなことまでやってるとは思わなかったです。
地震大国の日本はこんなところまで進んでいるんですね。すごい!
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